タンパク質を“摂りすぎると”どうなる?健康と筋肥大のバランス調整法

2025/05/21 筋肉肥大・バルクアップ
タンパク質を“摂りすぎると”どうなる?健康と筋肥大のバランス調整法

大阪のムキムキマッチョ養成ラボのRiseです。

 

今回のテーマは「タンパク質を“摂りすぎると”どうなる?健康と筋肥大のバランス調整法」です。

 

はじめに:タンパク質は“多ければ良い”は本当か?

 

筋トレやダイエットを始めると、必ずといっていいほど登場するのが「タンパク質」。


筋肉を作る材料として知られ、プロテインを毎日欠かさず飲んでいるという方も多いでしょう。

 

しかし、「たくさん摂れば摂るほど筋肉がつく」と思っていませんか?
実は、タンパク質も摂りすぎればデメリットがあります。

 

現代のフィットネスブームの中で、プロテイン製品や高タンパク食品が次々と市場に登場し、タンパク質の摂取量が以前よりも大幅に増加している傾向があります。

 

ですが、「健康」と「筋肥大」の両方を意識するなら、必要量とリスクのバランスを理解することが大切です。

 

この記事では、タンパク質の適切な摂取量から、摂りすぎによるリスク、そして筋肥大と健康を両立する食事法まで、科学的なデータに基づいてわかりやすく解説していきます。

1. そもそも“どのくらい”が適正なタンパク質量?

まず知っておきたいのが、個人によって必要なタンパク質量は違うということです。
 

性別、年齢、運動量、体格、ライフスタイルなどによって必要量は変わります。

 

一般成人の目安

 

世界保健機関(WHO)の推奨量は、体重1kgあたり0.8g程度。
つまり体重60kgの方であれば、1日48g程度が目安です。


これは、特別にトレーニングをしていない人が健康を維持するために必要な最低量とされています。

 

筋トレをしている人の目安

 

筋トレをしている方やアスリートの場合、1.2〜2.2g/kgが推奨されます(ISSNより)。


たとえば、体重70kgの男性なら84g〜154gが筋肉合成に適した量です。

 

上限の2.2g/kgは、増量期やハードなトレーニングを行っている場合に限られ、通常の一般的な筋トレであれば1.6g/kg前後で十分とされています。

 

ここで重要なのは、「多すぎると逆効果になることもある」という点です。筋肉を増やしたいからといって3g/kg以上を目指す必要はありません。

2. タンパク質を“摂りすぎる”と起こりうる健康リスク

(1) 腎臓への負担は?

 

「タンパク質を摂りすぎると腎臓に悪い」とよく耳にしますが、これは一部誤解です。
 

健康な腎機能を持つ人においては、タンパク質摂取によって腎機能が低下するという明確な証拠はありません(Martin et al., 2005)。

 

複数の研究で、短期的な高タンパク質摂取が健康な人の腎臓機能に影響を及ぼさないことが示されています。

 

ただし、すでに腎臓に疾患がある方は注意が必要です。
慢性腎臓病(CKD)を抱えている方には、タンパク質制限が必要になるケースもあります。


医師の指導のもとで管理することが重要です。

 

(2) 便秘・消化不良

 

高タンパク質の食事は、野菜や果物の摂取が減りやすく、食物繊維が不足しがちです。


その結果、便秘や腸内環境の悪化を引き起こすことも。

 

特に、肉類や乳製品ばかりに偏った食事になると、腸内で悪玉菌が優位になりやすくなり、腸内フローラのバランスが崩れます。

 

腸内フローラのバランスが崩れると、免疫力の低下や肌荒れ、メンタルの不調など、さまざまな不調の原因となるため、タンパク質中心の食生活には注意が必要です。

 

(3) 余剰タンパク質は脂肪に変わる

 

摂取カロリーが消費を上回れば、余ったタンパク質も体脂肪として蓄積されます。


たとえば、プロテイン1杯(約30gの粉末)で約120kcal。毎日2〜3杯飲んでいれば、他の食事と合わせてカロリーオーバーになる可能性もあります。

 

「筋肉のため」と思って摂っていたものが、実は脂肪を増やしていた…なんてことも。


体脂肪率を下げたい、引き締まった身体を目指したいという方は、摂取量だけでなく、総カロリーや脂質・糖質とのバランスも意識しましょう。

3. 筋肥大に必要なタンパク質量と「分割摂取」のコツ

タンパク質を効果的に使って筋肉を育てるには、1日の摂取量だけでなく、“タイミング”も重要です。

 

一度に吸収できる量は?

 

人が1回の食事で吸収できるタンパク質量は20〜40g程度とされています。
 

体格や消化能力によっても差がありますが、1食で100g摂っても、そのすべてが筋合成に使われるわけではありません。

 

また、余分に摂った分は脂肪になったり、尿として排出されることになります。

 

食事の回数を増やそう

 

筋肥大を狙うなら、1日の総量を3〜5回に分けて摂る「分割摂取」がおすすめ。

 

筋合成を促すホルモンの働きをこまめに刺激することができ、効率よく筋肉を育てられます。
 

特に、トレーニング後は筋合成が活発になる「アナボリックウィンドウ」と呼ばれる時間帯なので、意識的にタンパク質を摂るようにしましょう。

 

おすすめのタイミングは「起床後」「間食」「トレーニング後」「就寝前」などです。

4. タンパク質の“質”にも注目すべき理由

筋肉づくりには「量」だけでなく「質」も重要です。

 

アミノ酸スコアの高い食品

卵、牛乳、鶏むね肉、マグロ、大豆などは、必須アミノ酸をバランスよく含んだ“高品質タンパク質”です。
特に卵は「完全食品」とも呼ばれ、アミノ酸バランスが非常に優れています。

 

プロテインの種類と使い分け

 

  • ホエイ:吸収が早くトレーニング直後に最適。筋肥大に特に有効とされるロイシンが豊富。
  • カゼイン:吸収がゆっくりで就寝前に最適。夜間の筋分解を防ぐ目的で活用されます。
  • ソイ:植物性で脂質が少なく、女性やビーガンの方にも適しています。イソフラボンの効果もあり、ホルモンバランスにも寄与。

 

近年では、ヴィーガンアスリート向けの植物性タンパク質の研究も進んでおり、動物性に劣らない効果が確認されつつあります。

5. 摂取過多を避けながら筋肉を育てる“スマートな食事例”

以下は、筋トレをしている体重65kgの男性の一日例です(目標110g/日)

 

  • 朝:卵2個+納豆+ご飯+味噌汁(約25g)
  • 昼:鶏むね肉150g+玄米+サラダ+ブロッコリー(約35g)
  • 間食:プロテイン1杯(20g)+バナナやナッツなど
  • 夜:サバの塩焼き+豆腐+野菜炒め+味噌汁(約30g)

 

このように、プロテインに頼りすぎず、食品からもバランスよく摂ることがポイントです。
 

また、野菜や発酵食品をしっかり摂ることで、腸内環境もサポートできます。

 

脂質・糖質の摂取も「悪」とせず、PFCバランスを意識してトータルの栄養バランスを整えることが、長期的に見て良質な筋肉づくりにつながります。

よくある誤解とQ&A

 

Q1. トレーニングしない日も同じ量を摂るべき?
 

→ 回復のためにある程度は必要。ただし、運動量が少ない日は気持ち少なめでもOK。
 

オフ日は体の修復・超回復がメインとなるので、糖質や脂質の摂取を少し減らす調整がおすすめです。

 

Q2. 摂りすぎた日はどうすれば?
 

→ 翌日で調整可能。水分と食物繊維を多めに摂って、腸内環境の悪化を防ぎましょう。
 

また、軽い有酸素運動などでカロリー消費を促すのも有効です。

 

Q3. プロテインを飲むと太る?
 

→ 摂取カロリーがオーバーすれば当然太ります。あくまで“補助食品”として活用を。
 

置き換えダイエットとして使うなら、他のカロリー源と置き換える工夫が必要です。

まとめ:過不足のない“調整力”が、健康と筋肥大のカギ

タンパク質は、筋肉づくりや健康維持に欠かせない栄養素です。
しかし、摂りすぎれば腸内環境の乱れや脂肪蓄積などのリスクも。

 

「どれくらい必要か?」「どのタイミングで摂るか?」を意識しながら、食事からの摂取とプロテインをバランスよく組み合わせることが、理想の身体をつくる近道です。

 

食事は日々の積み重ねです。極端に制限する必要はありませんが、目的に合わせて“賢く選ぶ”ことが大切です。

 

正しい知識で、タンパク質と上手に付き合っていきましょう!

 

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参考文献

  • Martin, W. F., Armstrong, L. E., & Rodriguez, N. R. (2005). Dietary protein intake and renal function. Am J Clin Nutr, 82(3), 555–562.
  • International Society of Sports Nutrition (ISSN) Position Stand: Protein and Exercise
  • Phillips, S. M. (2014). A brief review of critical processes in exercise-induced muscular hypertrophy. Sports Med, 44(Suppl 1), S71–S77.
  • Areta, J. L., et al. (2013). Timing and distribution of protein ingestion during prolonged recovery from resistance exercise alters myofibrillar protein synthesis. J Physiol, 591(9), 2319–2331.