背中に厚みを出す!デッドリフト・ローイング系種目の徹底比較

2025/06/29 筋肉肥大・バルクアップ
背中に厚みを出す!デッドリフト・ローイング系種目の徹底比較

大阪のムキムキマッチョ養成ラボのRiseです。

 

今回のテーマは「背中に厚みを出す!デッドリフト・ローイング系種目の徹底比較」です。

 

はじめに:厚みのある背中が体型を変える

 

背中にしっかり厚みがつくと、正面や横からのシルエットが大きく変わります。Tシャツやスーツを着たときも、逆三角形の体型が際立ち、自然と姿勢も良く見えます。

 

しかし、背中は自分では見えにくく、どの種目を中心に行うべきか迷う方も多いでしょう。

 

広背筋を大きくするプルアップだけでは “分厚さ” は作れません。垂直Pull(デッドリフト系)水平Pull(ローイング系) の両輪を正しく回す必要があります。

 

これを読むことで自分に合ったトレーニング計画を立て、どんな変化が起こるのかイメージを持てるようになります。

 

この記事では、デッドリフトとローイング系種目を徹底比較し、それぞれの効果や特徴を分かりやすく解説します。

 

背中の厚みを増すことで体全体の印象が変わり、より自信を持って毎日を過ごせるでしょう。最新研究データも交え、目的別にどちらを優先するかの判断材料をお届けします。

1. 背中の厚みを決める主要筋群とバイオメカニクス

背中の厚みを出すには、複数の筋肉をバランスよく鍛える必要があります。

 

・広背筋(Latissimus dorsi):背中の外側を覆う大きな筋肉。逆三角形のシルエットを作る主役。腕を体幹へ強く引きつける“引き込み役”。

 

・僧帽筋(Trapezius):背中中央から首の付け根まで広がる。特に中部・下部が厚みと立体感を出す。肩甲骨を中央へ寄せ、背中中央に段差を作る。

 

・脊柱起立筋(Erector spinae):姿勢を支える筋肉で、腰部から背中にかけて厚みを形成。背骨を支えつつ、等尺性収縮(アイソメトリック)で高出力。姿勢保持=厚みの土台。

 

・大円筋・小円筋:肩甲骨の周囲をカバーし、後ろ姿にメリハリを作る。

 

EMG(筋電図)研究では、デッドリフトは股関節伸展→体幹伸展が連鎖し、脊柱起立筋と広背筋が高活動

 

ローイングは肩甲骨内転を伴うため 僧帽筋中部と菱形筋 がピーク収縮し、僧帽筋と広背筋の活動が高いことが示されています(Escamilla et al., 2000)。

 

さらに、これらの筋肉は見た目だけでなく、日常生活の動きや姿勢を支える重要な役割を担っています。

 

例えば広背筋が弱いと肩が内巻きになり猫背になりやすいですし、僧帽筋が不活性だと肩甲骨の位置がずれやすく肩こりを引き起こします。

 

脊柱起立筋の強さは長時間座る仕事や立位での腰の疲れにも大きく関わります。トレーニングを通じてこれらの筋肉を鍛えると、見た目の改善だけでなく、疲れにくく快適な日常動作が実現しやすくなります。

2. デッドリフト系種目 ― 垂直Pullの特性と最新データ

デッドリフトにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴があり、「コンパウンド種目の王様」と呼ばれ、全身を同時に鍛えられるのが魅力です。

 

代表的なバリエーション:

 

⭕️トラディショナルデッドリフト
[脊柱起立筋、広背筋、下半身]

 

一般的なスタンスで行う基本的なデッドリフトで、足幅は肩幅程度に開き、手は脚の外側を握ります。床から引き上げる力を鍛え、日常の物を持ち上げる動作に直結するメリットがあります。

 

⭕️ルーマニアンデッドリフト
[ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋]

 

膝を軽く曲げたまま股関節からお辞儀するように動作するため、ハムストリングスへの伸張刺激が強まります。

 

⭕️スモウデッドリフト
[内転筋、ハムストリングス、脊柱起立筋、広背筋、殿筋群]

 

足幅を肩幅より広げて構え、つま先を外に向け、より垂直に引く特徴があり、股関節と内転筋の関与が増します。スモウデッドリフトは股関節の可動域が狭い方にも適しており、腰への負担を軽減しやすいです。

 

デッドリフト系種目 ― 安定性・強度コントロール比較

 

種目          主働筋             安定性  強度コントロール       
コンベンショナルDL 脊柱起立筋・広背筋 ★★
ルーマニアンDL ハムストリングス・脊柱起立筋 ★★☆
スモウDL 大殿筋・内転筋・広背筋 ★★★
トラップバーDL 全身(脊柱起立筋負担少) ★★★★

 

メリット

  • 高重量で神経系と筋力を同時に鍛えられる
  • 姿勢改善に効果的
  • 基礎代謝向上

 

デメリット

  • テクニック習得が必要
  • 腰への負担リスク

 

推奨セット/回数 中重量(70〜80%1RM)で5〜8回×3〜5セットを目安に行うのがおすすめです。

3. ローイング系種目 ― 水平Pullの特性と最新データ

ローイング系は、肩甲骨を寄せて引く動作で背中を集中的に刺激します。特に広背筋、僧帽筋、菱形筋、大円筋などをターゲットにし、肩甲骨の可動性を高めながら厚みを作るために重要です。

 

主な種目:

 

⭕️バーベルベントオーバーロウ

[広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋、大円筋]

 

腰幅程度の足幅で立ち、膝を軽く曲げ、上体を約45°に前傾。バーベルをオーバーグリップで握り、脇を締めて引く。上体を固定し反動を使わない。脊柱起立筋と大円筋も補助的に関与し、肩甲骨内転と体幹安定性を高める。

 

⭕️ペンドレイロー

[広背筋、僧帽筋中部、脊柱起立筋]

 

足幅は腰幅程度に開き、バーベルをオーバーグリップで握ります。背筋をまっすぐのまま膝を軽く曲げて、上体をほぼ水平まで傾けます。その状態から、バーベルをみぞおち付近まで引き上げ、床に完全に戻します。床から引き上げるたびにリセットするため、爆発力とフォーム安定を養う。

 

⭕️Tバーロウ

[僧帽筋中下部、広背筋、菱形筋]

胸をパッドに乗せ、バーを体に引く。軌道が安定し、負荷を背中に集中できる。中央の立体感を強調。僧帽筋中下部、広背筋全体、菱形筋をバランスよく刺激する。

 

⭕️ワンハンドダンベルロウ

[広背筋下部、僧帽筋中部、大円筋]

片膝と片手をベンチに置き、反対側の手でダンベルを引く。収縮感が強く、背中の左右差も整えやすい。収縮を意識しやすい。

 

種目              主導筋           安定性   

強度コントロール       

ベントオーバーロー 僧帽筋中部・広背筋

ペンドレー/チェストサポート

僧帽筋+脊柱起立筋
(サポート型は負荷減)
★★★
Tバー/マシンロー 広背筋・僧帽筋下部 ★★★
ワンハンドダンベルロー 広背筋・僧帽筋中部 ★★
シーテッドケーブルロー 広背筋全域 ★★★★

 

メリット

  • 広背筋・僧帽筋をピンポイントで刺激
  • 可動域と収縮感をコントロールしやすい
  • バリエーションが豊富

 

デメリット

  • 腰に負担がかかるフォーム崩れのリスク
  • 肩関節の柔軟性が必要

 

推奨セット/回数 8〜12回×3〜4セットが効果的です。

 

✅グリップ幅と広背筋活性

 

北umbria大学の2024年研究では、肩幅の1.5倍グリップが通常グリップより 広背筋EMGが+16% 高いと報告。

 

トップレンジ(上半分の動き)がフルレンジの動きよりも広背筋を強く働かせる効果があり(筋肉の活動が増える)、効果量はd=0.58と報告されています。トップレンジでの収縮意識が厚み作りに直結します。

 

ローイング系は体幹負荷が低めで 週2〜3回×12セット前後 のボリュームを耐えやすい点も強みです。

4. デッドリフトvsローイング どちらを選ぶ?

どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。目的に合わせて組み合わせるのが最善です。

 

目的別の使い分け

 

  • 筋力・全身のパワーアップ:デッドリフト中心
  • 背中のディテールや厚み強化:ローイング中心
  • 姿勢改善・体幹強化:デッドリフト優位

 

例:週2回背中トレ

1日目:デッドリフト5×5+ワンハンドロー3×10

2日目:バーベルロー3×8+Tバーロウ3×10

両方を組み合わせると、筋肥大と筋力向上を両立できます。

 

評価軸        デッドリフト系          ローイング系          
脊柱起立筋 ★★★★★  ★★★★☆ (ベントロー)
広背筋 ★★★☆☆ ★★★★★ 
僧帽筋中部 ★★☆☆☆ ★★★★★
プログラム容易度 疲労大・週1~2推奨 週2~3可
ボリューム耐性 3–6セット/週 8–15セット/週

 

結論

厚みの核 はデッドリフトで作り、ディテールを整える作業(形を整える) はローイングで行う。両者の掛け算 が最速で背中を立体化します。

 

よくあるエラーと修正ポイント

 

❶腰が丸まる(デッドリフト)

 

60%1RM以下でヒップヒンジを再学習。スマホでフォーム動画を撮り、胸を張る→股関節から折る 動きを確認。

 

❷肘を引けない(ローイング)

 

トップで 2秒アイソメトリック収縮。軽い重量で神経パターンを上書きすると高重量でも肘軌道が安定。

 

❸僧帽筋上部が張る

 

肩をすくめない意識+胸椎のエクステンション。ダンベルI‑Y‑T種目をウォームアップに追加すると僧帽筋下部が活性化します。

 

「ダンベルI-Y-T種目」は、軽いダンベルを使って肩甲骨周辺と僧帽筋を活性化するウォームアップ種目です。I(真っ直ぐ腕を上げる)、Y(V字に開く)、T(真横に広げる)の3方向に腕を動かし、僧帽筋下部や肩甲骨周辺の筋肉を刺激します。

まとめ

背中の厚み = デッドリフト×ローイングの相乗効果

 

デッドリフトは脊柱起立筋をアイソメで焼き切り、全身の高重量刺激で“厚みの核”を作る。

 

ローイングは広背筋と僧帽筋中部にボリュームを集中し、形を整えて立体的な背中を作る。フォームを安定させることで広背筋全体を均等に刺激しやすくなる。

 

次回のトレーニングからこれらの知識を活用し、理想の背中を作るための具体的な一歩を踏み出してください。あなたの体が少しずつ変化していく過程を楽しんでいきましょう。

 

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参考文献

  1. Santos‑Agudo A, et al. Assessment of Muscle Activity During a Deadlift Performed by Construction Workers. Journal of Musculoskeletal & Neuronal Interactions, 2024. (mdpi.com)
  2. Swann N, Barry J. A Comparative Analysis of Grip Width in the Bent‑Over Barbell Row. GJSSCMR, 2024. (northumbriajournals.co.uk)
  3. Fischer J, et al. Impact of Different Ranges of Motion in the Prone Barbell Row on Muscle Excitation. Journal of Electromyography & Kinesiology, 2025. (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov)
  4. American Council on Exercise. What Is the Best Back Exercise? ACE Certified Magazine, 2018. (acefitness.org)
  5. Schoenfeld B, et al. Optimizing Resistance Training Technique to Maximize Muscle Hypertrophy. Sports Medicine, 2025.