50代の筋肉がつかない本当の理由【ホルモン・代謝・負荷の関係】

2025/06/07 50代以上向けカラダ作り
50代の筋肉がつかない本当の理由【ホルモン・代謝・負荷の関係】

大阪西区の50代以上向けパーソナルジムRiseです。

 

今回のテーマは「50代の筋肉がつかない本当の理由【ホルモン・代謝・負荷の関係】」です。

 

「若いころは筋肉がどんどんついたのに、最近は全く…」

 

そんな悩みを抱えている50代の方も多いのではないでしょうか。

 

年齢を重ねると、筋肉がつきにくくなるのは歴然の事実。
しかしそれは単に努力不足だけが原因ではありません。

 

30代と同じやり方で筋肉がつかないのは、身体の中で起こっている変化を理解していないから…。

 

今回は、50代の筋肉がつかない本当の理由を、ホルモン、代謝、負荷の観点から解説します。

1. 50代で筋肉がつかない最大の原因は「ホルモン変化」

①テストステロンの減少

 

筋肉の成長に不可欠なホルモン、テストステロン

 

特に男性は30代が分泌のピークで、それ以降は年々減少していき、50代ではピーク時の60~70%まで落ちるとされます。

 

テストステロンは筋肉だけでなく、やる気やエネルギーレベルにも関与しており、減少するとトレーニングへのモチベーション低下も招きます。

 

テストステロンを維持するためには、適度な筋トレ、バランスの取れた食事、十分な睡眠、そしてストレス管理が重要です。

 

②成長ホルモンの減少

 

テストステロンと並ぶ筋肉の呼び気、成長ホルモンも減少していきます。

 

このホルモンは睡眠中に最も多く分泌され、筋肉修復と新たな成長を促進します。しかし50代では睡眠の質が低下しがちで、深い睡眠時間(ノンレム睡眠)が短くなります。

 

成長ホルモンの分泌を促進するためには、夜更かしを避け、寝る前のカフェインやスマホ使用を控え、リラックスした環境で眠ることが推奨されます。

 

③筋合成シグナルの低下

 

さらに、筋肉を大きくするために活躍する「mTORシグナル」の感度も加齢とともに低下。

 

mTORは筋タンパク質合成のスイッチのような役割を果たしており、その感度が落ちるとトレーニングに対する筋肉の反応が鈍くなります。

 

適切なタイミングでのタンパク質摂取(トレーニング後30分以内)や、ロイシンを多く含む食品(牛肉、大豆製品)を摂ることでmTOR活性化をサポートできます。

2. 基礎代謝の低下が筋肉づくりに与える影響

❶年齢とともに減少する基礎代謝

 

基礎代謝とは、休息時に体が消費するエネルギー量のこと。筋肉はその基礎代謝の約20%を占めています。

 

しかし年齢を重ねると、筋肉量の減少に伴い基礎代謝も低下。これが50代以降、体脂肪がつきやすくなる理由の一つです。

 

研究によると、50代での基礎代謝量は20代に比べて平均して150〜300kcalほど低くなると言われています。

 

この基礎代謝低下を防ぐには、筋肉量を維持・増加させるしかありません。

 

❷脂肪増加と筋肉低下の悪循環

 

筋肉が減少すると、基礎代謝低下→脂肪増加→インスリン抵抗性悪化→筋肉合成阻害、という悪循環が生まれます。

 

特に内臓脂肪の増加は、慢性炎症を引き起こし、筋肉の成長をさらに妨げます。

 

50代男性は、腹部肥満(メタボリックシンドローム)になりやすく、筋肉作りと同時に脂肪燃焼を意識したトレーニングが必要になります。

 

有酸素運動を組み合わせることで、脂肪燃焼と筋肉合成の両方を効率的に進めることが可能です。

3. 負荷のかけ方が若いころのままではダメ

⑴筋肉への刺激が足りていない

 

若いころにやっていたルーティンを続けていても、50代の筋肉には十分な刺激が与えられません。

 

筋肉は適度なストレスを与えられることで成長しますが、そのためには**オーバーロード(過負荷)**の原則をしっかり守る必要があります。

 

「ちょっとキツイ」と感じるレベルまで追い込むことが、筋肉を大きくするためには不可欠です。

 

⑵セット数、回数の工夫

 

50代では、重すぎる重量で関節や腱を痛めるリスクが高まるため、重量設定に注意が必要です。

 

比較的軽めの重量で、20〜25回を限界まで行う「高回数低負荷トレーニング」が推奨されます。

 

また、スーパーセット法(異なる筋群を連続して鍛える方法)を取り入れると、筋肉への刺激を増やしつつトレーニング時間を短縮でき、忙しい50代にも最適です。

 

⑶休息の重要性

 

若いころに比べて回復力が落ちるため、トレーニング後の休息も重要。

 

筋肉痛が完全に回復するまで次の同部位トレーニングは避け、週2〜3回の頻度で全身をバランスよく鍛えるスタイルが理想です。

 

質の高い休息が筋肉の成長を促進し、トレーニング効果を最大化します。

4. 50代が筋肉をつけるための工夫

高タンパク食の実践

 

年齢とともに筋タンパク質合成効率が落ちるため、意識的に高タンパクな食事を心がけましょう。

 

目安は体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質。

 

具体例:

  • 鶏胸肉 100g → 約22gのタンパク質
  • 卵1個 → 約6gのタンパク質
  • プロテイン1杯(30g) → 約24gのタンパク質

 

3食の食事と間食、運動後のプロテイン摂取を組み合わせ、筋肉の材料をしっかり補給しましょう。

 

良質な睡眠

 

睡眠は筋肉成長のためのゴールデンタイム。

 

睡眠中に分泌される成長ホルモンを最大限に引き出すため、以下のポイントを意識しましょう。

  • 毎日決まった時間に寝る
  • 寝室を暗く・静かに保つ
  • 寝る前の飲酒・スマホ使用を控える

 

睡眠の質が向上すれば、トレーニングの効果も倍増します。

 

サプリメントの活用

 

50代になると、食事だけで必要な栄養素を補うのが難しくなります。

 

おすすめサプリ:

  • ホエイプロテイン:筋肉合成をサポート
  • ビタミンD:筋肉量維持と免疫強化
  • クレアチン:筋力・筋量アップを支援

 

ビタミンDは特に日本人男性に不足しがちなので、積極的な摂取を心がけましょう。

5. 筋肉がつかない50代男性が陥りがちなNG習慣

1. 昔の成功体験に固執する

 

若いころと同じトレーニング、同じ食事内容では、加齢に伴う体の変化に対応できません。50代には50代の体に合わせた戦略が必要です。

 

2. 食事を適当に済ませる

 

忙しさを理由に食事を抜いたり、カップ麺や菓子パンなどの簡単な食事で済ませたりしていませんか?筋肉は材料がなければ成長できません。高タンパク・低脂肪・ビタミン・ミネラルを意識した食事が不可欠です。

 

3. 睡眠不足を軽視する

 

睡眠は筋肉を作る最大のリカバリータイム。夜更かしや寝不足が続くと、成長ホルモンの分泌が妨げられ、筋肉の修復・成長が阻害されます。

 

4. 毎日同じ部位を鍛える

 

回復が追いつかないまま鍛え続けると、オーバートレーニングに陥り、筋肉は逆に小さくなってしまいます。部位ごとにしっかり休ませるスケジュール管理をしましょう。

 

5. 有酸素運動ばかりに偏る

 

脂肪を減らすために有酸素運動ばかりしてしまうのも要注意。筋肉量を維持・増加させるためには、必ず無酸素運動(筋トレ)を組み合わせる必要があります。

まとめ|50代でも筋肉は確実につく

50代で筋肉がつきにくいのは、ホルモン低下・代謝低下・負荷不足という身体の自然な変化が原因。

 

しかし、それを理解し適切に対策すれば、筋肉は年齢に関係なく成長します。

 

  • ホルモンバランスを意識したトレーニングと生活習慣
  • 高タンパクでバランスの取れた食事
  • 質の高い休息と回復期間の確保

 

正しい方法を続ければ、50代からでも体は必ず変えられる。

 

焦らず、着実に、自分の体を作り上げていきましょう。

 

もし「今さら筋トレなんて…」と思っているなら、それはもったいない!

 

50代こそ筋トレを始める絶好のタイミングです。
10年後、20年後の健康と自信のために、今から一歩を踏み出してみませんか?

 

「50代から筋トレで筋肉増やして、アンチエイジングしたい!」

 

そんな方は、パーソナルトレーニングがオススメです。

 

Rise(ライズ)では、シニアの方向けに筋トレのプロが筋力トレーニングと食事の管理をサポートさせて頂いております。お気軽に無料カウンセリング・体験トレーニングのお問い合わせくださいませ。

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肉体改造専門パーソナルジム Riseライズ

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参考文献

  1. Liu, J., et al. (2019). Testosterone and Muscle Mass: A Meta-analysis. Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism.
  2. Visser, M., et al. (2003). Muscle mass, muscle strength, and muscle fat infiltration as predictors of incident mobility limitations in well-functioning older persons. The Journals of Gerontology Series A: Biological Sciences and Medical Sciences.
  3. Cadegiani, F. A., & Kater, C. E. (2019). Novel Insights of Overtraining Syndrome: Implication of Hypothalamic-Pituitary-Adrenal Axis and Mechanisms of Stress Adaptation. BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation.